ここでは、製造業におけるROIの重要性と、その向上方法を説明したうえで、3Dマシンビジョンを活用してROIを改善した事例を紹介します。
ROI(投資利益率)とは
投資利益額の割合
ROIは「Return on Investment」の略で、日本語では投資利益率または投資収益率と呼ばれます。投資額に対する投資利益額の割合を示す指標で、投資効率を評価する際に使用されます。ROIの計算式は以下の通りです。
ROI=(投資利益額 ÷ 投資額)×100
たとえば、1,000万円の設備投資を行い、そこから年間100万円の投資利益を得れば、ROIは10%です。
製造業における重要性
製造業では、設備導入や製品開発など、さまざまな投資が必要です。資金には限りがあるため、各取り組みの投資効率を評価するためにROIが活用されています。たとえば、投資額1,000万円の設備Aと、投資額500万円の設備Bを導入したとします。それぞれのROIは以下の通りです。
設備A
- 投資額:1,000万円
- 投資利益額:100万円
- ROI:10%(100万円÷1,000万円×100)
設備B
- 投資額:500万円
- 投資利益額:100万円
- ROI:20%(100万円÷500万円×100)
投資利益額は同じですが、設備Bのほうが投資効率はよいことがわかります。ROIを活用すると、効率的に成果を出す取り組みを判断しやすくなります。
ROIを向上させる方法
投資額を抑える
ROIは、投資利益額を投資額で除して算出します。投資額を抑えると、ROIが向上します。具体的な方法として挙げられるのが、無駄の削減によるコスト削減です。たとえば、設備投資を行うときに相見積もりを取る、不要な機能を省くなどの取り組みが考えられます。ただし、コスト削減を意識しすぎると、パフォーマンスの低下を招くおそれがあるため、慎重に検討することが重要です。
投資利益額を増やす
投資利益額を増やすことでも、ROIは向上します。たとえば、原価を下げたり、製品単価を上げたりすると投資利益額を増やせます。具体的な手法の一つが、3Dマシンビジョンの導入です。生産性の向上によって投資利益額が増加すれば、ROIの向上につながります。
ROI向上に3Dマシンビジョンを活用した事例
ロボットピッキングを自動化
原子力分野におけるジルコニウム棒の生産で、ビンピッキング(部品の取り出し作業)の自動化を目的に3Dマシンビジョンを導入した事例です。ロッドの位置や部品の反射率が不規則に変化するため、これまでは自動化が困難でした。これらの課題を解決するために、高精度な画像を生成できる3Dマシンビジョンを採用しました。
3Dマシンビジョン導入により、ロボットが拾い上げる対象を正確に識別できるようになり、手作業に頼っていたビンピッキング工程の自動化を実現。作業生産性と品質管理が向上し、人的ミス・人手不足の影響が軽減されることで、ROI(投資利益率)が改善しました。
ROI向上に3Dマシンビジョンを活用しよう
ROIは「投資利益額 ÷ 投資額」で算出されるため、投資額を抑えるか投資利益額を増やすことで向上します。投資額を抑える方法は、無駄なコストの削減や設備の相見積もり取得などです。
一方、投資利益額を増やす手段として、3Dマシンビジョンの導入があります。自動化による生産性の向上や人件費の削減が期待され、その結果、ROIの向上につながります。
以下のページでは、3Dマシンビジョンの基礎知識や基礎情報を紹介していますので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。



