本記事では、AGV・AMRの概要や3Dマシンビジョンとの連携による効果、導入事例について解説します。
AGV・AMRとは
AGVとAMRの基本的な違い
AGVは、あらかじめ設定されたルートに沿って走行し、磁気テープや反射テープ、QRコードなどの誘導方式を用いるのが一般的です。一方でAMRは、センサーやカメラ、SLAM技術などを使って、自律的に地図を作成し、障害物を避けながら目的地に向かうことができます。このため、AMRは柔軟にルート変更でき、環境の変化にも対応しやすい点が特徴です。
AMRの導入が進む背景と利点
AMRの普及が進む背景には、導入の柔軟性や省人化・省力化の効果があります。従来のAGVはルートの変更が難しく、設置や運用にコストと時間がかかるという課題がありました。一方で、AMRは地図作成機能や自己位置認識によって、稼働エリアの再構築が容易です。また、現場に応じて柔軟に拡張できる点も特長であり、物流や製造業などさまざまな分野での導入が進んでいます。
AGVとAMRの搬送性能と安全面の違い
AGVは設定されたルートを走行することで安定性が高い一方で、突発的な障害物には対応できません。そのため、人や物がルート上にあると停止してしまいます。一方、AMRは障害物検知と回避機能を持ち、ルートを変更して目的地に到達する能力があります。また、協働性にも優れており、人と同じ作業空間で安全性を保ちながら動作できる点も、AMRの特徴の一つです。
3DマシンビジョンとAGV・AMRを連携させるメリット
3DマシンビジョンとAGV・AMRを組み合わせることにより、搬送作業の効率や精度が向上します。3Dマシンビジョンは立体的な形状や奥行きを認識できるため、ロボットが物体の位置や姿勢を正確に把握できる点も利点の一つです。従来のセンサーでは困難だった不定形な対象物の認識や、バラ積みされた部品のピッキングも可能になります。
また、3Dビジョンを活用することで、AMRが複雑な環境でも物体を正確に識別し、リアルタイムで進行ルートを柔軟に調整できる点も特徴です。障害物が多い倉庫内や製造現場でも、障害物を回避しながら正確に物品を搬送できます。人手による確認作業を減らし、全体の自動化を推進できる点も利点です。さらに、カメラやセンサーが取得する視覚情報を活用することで、作業効率だけでなく安全性の向上も図れます。
3DマシンビジョンとAGV・AMRの連携事例
人協働ロボットにより部品の配膳から組み立てまで自動化
3Dマシンビジョンを搭載した人協働ロボットがAGVにより工場内を移動し、各所へ部品を配膳しています。配膳後は、そのまま組み立て作業まで自動で対応します。
参照元:DENSO(https://www.denso-wave.com/ja/robot/katsuyou/transfer.html)
3DマシンビジョンとAGV・AMRを活用しよう
3DマシンビジョンとAGV・AMRを連携させることで、部品のピッキングや配膳、組み立てといった一連の作業の自動化が進みます。製造現場における生産効率の向上が期待でき、さまざまな分野での活用が見込まれます。
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