3Dマシンビジョンとコンピュータビジョンは、それぞれどのようなものなのでしょうか。特徴と、おさえておきたい違いについて解説します。
3Dマシンビジョンとは
マシンビジョンとは、後述するコンピュータビジョンを産業用に応用しているシステムのことです。カメラで撮影した画像を処理し、その結果に基づいて機器を動作させます。
マシンビジョンの中でも3次元での認識が可能なシステムが3Dマシンビジョンです。3Dマシンビジョンでは、機械や部品の位置などを3次元的に認識できることから、例えばバラ積み状態のワークでも正確に状態を把握してピッキングできるようになります。
目視と比較すると高精度で検査ができるようになるため、異物検査の分野でも活躍している技術です。
コンピュータビジョンと同じような意味合いで使われることもありますが、主に産業オートメーションに関する分野でマシンビジョンが使用されます。
コンピュータビジョンとは
コンピュータビジョンとは、カメラで撮影した画像を処理し、対象物をコンピューターに識別・判断させる画像処理技術のことをいいます。
コンピュータビジョンは主に正確な画像認識を行う目的で使用されることが多いです。医療画像診断の分野でも活躍しており、例えば赤血球や白血球、血小板などの量を検出して病気の評価をする際にも活用されています。
3Dマシンビジョンとコンピュータビジョンの違い
画像処理を行う点では同じです。ですが、マシンビジョンには必ずカメラシステムが含まれるのに対し、コンピュータビジョンは含まれない場合があります。
また、コンピュータビジョンは画像処理をして結果を出力する目的で使われるのに対し、3Dマシンビジョンなどのマシンビジョンは、画像処理で結果を判断し、その結果に基づいて別の産業機器などを動かすのが特徴です。
コンピュータビジョンでは、出力結果に基づいて機械を制御することはありません。
そのため、使用されている場面も違います。
コンピュータビジョンは、個人を特定する顔認証システムや、現実を仮想的に拡張するARなどの分野で活用されています。
一方、マシンビジョンは、ピッキングシステムや異物検査に活用されている技術です。
それぞれ優れたシステムではありますが、得意としていること、できることが変わるので、導入する際はどちらが適しているのかを判断する必要があります。
3Dマシンビジョンの基礎知識を確認しよう
3Dマシンビジョンとコンピュータビジョンは、それぞれ活用されている分野に違いがあります。3Dマシンビジョンの導入について検討しているのであれば、関連する基礎知識を確認して理解を深めておくと良いでしょう。
以下のページでは3Dマシンビジョンにまつわる基礎情報ご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。